空気を読む

Kanaeh2006-12-11

犬を飼っていない人は、犬とはひたすら人間に従順、もしくはワホワホと何にも考えていない動物だと思っていることが多いような気がするのだけれど、どうだろうか(偏見?)。
実際に犬と毎日過ごしていると、彼らなりにものを考えるすじみちを持っていて、それなりに状況判断をしていることが分かる瞬間があって、結構ワホっと驚かされる。ちなみに、猫にはあんまりないと思う。猫族は人間の思考回路を超越したところで生きていて、なおかつもう少し自分本位だから(これも偏見かもしれないけど)。
トントンが若造のころ、よく海岸で放してボール遊びをした(すいません、もうしてません)。
もちろん週末のごちゃごちゃ人がいるときにはやらないわけで、早朝か日没前の人気のないときとき限定で。
あるときから、海岸を歩いていて人気のない場所にさしかかると、トントンが「ねえねえ、アレやってもいいんじゃないの」という眼差しでボールが入っている鞄をじーっと見詰め、立ち止まるようになった。
今ではボール遊びを外でやることはないけれど、人っ子一人いない海岸を歩いていたり、だだっぴろい空き地を歩いていると、トントンは「アレやらんの?」という顔で立ち止まることがある。
「人っ子一人いない」とか「だだっ広い」という状況を、この犬なりに認識しているのだなあと思うと、ちょっと感動。ってこれただの親ばかかも。
他にも、家でみんなでテレビを見ていると、ナイラボーンを探しに行き、テレビを見る人間たちの間でナイラボーンを齧る、という行動とか。
ただ単に、「テレビを夢中になって見ている人間はかまってくれないから、なんか齧ってたほうがマシ」という結論からこの習慣が生まれたのかもしれないけれど、私は「だだっ広さ」とかと同じように「団欒」というか「楽しげにだらだらしている」という状況も、トントンは理解しているのではないか、と勝手に思っている。
ひょっとしたら、「しらけた空気」とか「気まずい会話」とか微妙な状況も、分かっちゃっていたりして。いや、きっと分かるのだと思う。




最近のお気に入りはボス子ちゃんちからいただいた、この二十面体のおもちゃ。
アホみたいに投げても飽きずに持ってくる。
ときどきトントンが先走りすぎて、頭にぶつかってゴツンといい音がしたりするけど、本犬は全然平気らしい。