ピエール

ピエールはトントンにとって、最初にできた同族のお友達。
出会った頃、トントンは今よりもずっと頑固で乱暴者だったのだけれど、なぜか仲良くできて、私たち飼い主はとってもうれしかった(きっとトントンも)。

子豚みたいにピチピチだった頃のピッくんとトントンは、転げまわって遊ぶことがあった。
そのときの様子を思い出すと、自然に笑顔になってしまう。

すぐに無暗に調子づくトントンを一喝することができたのも、ふしぎとピッくんだけ。
トントンよりずっと小柄だったけれど、ピエールの存在感にトントンは一目置いていたのだと思う。
病気のせいで痩せてしまってからも、変わらない眼ぢからの強さはとってもたのもしかったのだけれど。


最高にかわいくて、ちょっと不思議なピエール。
細やかな愛情に包まれていた誰よりも幸せな犬。
忘れないよ、いや、忘れられないよ。